こだままこと / 祝島ひじき 30g

こだままこと / 祝島ひじき 30g

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山口県上関 祝島。
瀬戸内海は海岸線の70パーセントが人工的に護岸工事された海岸となってしまいましたが、上関町はほぼ全域に手付かずの自然海岸が残る瀬戸内海最後の原風景の一つです。
そのほんとにきれいな自然環境から海の恵みが届きました。
鉄の大釜で薪を燃やしじっくり炊きあげ、天日と浜風で干し上げています。
おにぎりに混ぜたり、味噌汁に入れたり。
本当に美味しい本当のひじき。

原材料名 ひじき (山口県祝島)
内容量 30g
生産者 こだままこと(こだまや)
加工者(小分け) 合同会社cotan

祝島ひじきについて

瀬戸内海の西の端にある祝島は、豊後水道からの潮流と周防灘の波に洗われて、瀬戸内海屈指の透明度を持つ海域にあります。その美しい海に浮かぶ祝島の周囲のほぼ全域が、手付かずの自然海岸です。工業地帯である瀬戸内海は、全体の海岸線のうち約70%が港湾工事や道路工事などで埋め立てられてしまいました。膨大な長さの自然海岸が失われてしまった瀬戸内海において、ここ祝島の海は瀬戸内海の原風景そのままの自然海岸が残されており、ひじきやわかめといった天然の海藻が島を取り囲むように生育しています。

この希少な海辺で、旧正月の大潮の夜にひじき漁が解禁されます。1日に二度ある干潮のうち、潮が大きく引く深夜にヘッドライトをつけて磯に向かいます。潮が引き、海面上に露出したひじきを鎌で収穫します。その後、加工場に運ばれたひじきに混ざり込む他の海藻やエビ・カニ等を取り除きます。そして煉瓦や瓦などで作ったカマドに木を焚べて、鉄の大釜で数時間炊きます。ひじきが若く、柔らかい時期は短時間、ひじきが生育するにつれて固くなると時間を長めに・・・というようにひじきの生育状況に合わせながら炊き加減を調整しています。

また、全国的に、収穫したひじきを一度干し、その後、水戻した後に炊くという製法が占める中で、祝島では、収穫したひじきを干さずにその日のうちに炊くという製法が古くから伝えられてきています。したがって、収穫量は釜の大きさという上限に依拠します。干さずに生のひじきを炊くので、磯の風味が強い半面、生産量が限られる少量生産となっています。

そして、この鉄釜を用いて炊くという工程が祝島ひじきの肝となっています。
2015年12月、文部科学省が発行する「日本食品標準成分表」に於いて、ひじきに含まれる鉄分が55mg/100gから6.2mg/100gに大幅に下げられました。それは多くのひじき加工が鉄製の釜からステンレス製の釜に切り替えられ、一般流通するひじきの大半に鉄分が含まれなくなってしまった為です。一方、祝島ひじきは昔ながらの鉄釜製で炊かれ、改訂前の栄養価を持った鉄分豊富なひじきです。

そしてじっくり炊いて一晩蒸らしたひじきを釜から揚げます。この「釜揚げひじき」は磯の風味たっぷりでとても柔らかい、磯をそのまま頂くような絶品です。これはこの収穫の季節だけに食べられる旬の味です。

この釜揚げひじきを干網に丁寧に広げて、天気、風、湿度など様々な気象条件を最大限に活かし、自然乾燥させています。突然の雨や刻々と変化する島の風に応じるのは、まさに自分たち自身も自然の一部となって働くという根源的な動作です。こうして数日間、浜風と太陽と人の手によって天日干しされ「祝島ひじき」は完成します。

収穫から釜炊き、自然乾燥までを全て手仕事で、薪の力、風の力、太陽の力を活用して作り上げられます。海外(韓国、中国)産の養殖ひじきの輸入が主流となり、ステンレス加工、機械乾燥という工程が一般的な今、天然ひじきを手刈りし、手作業、釜炊き、天日干しという作業工程で作り出されるこの祝島ひじきが「食」というものを見つめ直すきっかけとなって欲しいと願い、生産を行っております。

■ひじきの保存方法・戻し方・食べ方など
・密閉容器で保管してください。湿気を吸った場合は、天日にあてるとまた乾燥し、保管できます。
・ひじきの表面が白くなる場合がありますが、ミネラル分です。品質上、問題はありません。
・こだまやは精密機器などは導入しておらず、伝統的な手仕事で生産しています。
 どうしても微細なエビやカニが含まれることがあります。アレルギーをお持ちの方はご注意ください。
・10分ほど水に戻しただけで召し上がれます(加熱の必要はありません)。
 また、水戻しする際は、ボウルの底の沈殿物は捨てるようにしてください。
・祝島ひじきは柔らかいのが特徴です。煮物にする場合は、煮崩れの場合がありますので煮すぎないようにお気をつけください。
・サラダやごはん、パスタの具、和え物がおすすめです。

■リユースダンボール(中古)の使用について
こだまやでは、発送の際、梱包に使うダンボール箱を島内で発生する使用済みのダンボールを再利用しております。

これらのダンボール箱は、本土から祝島に食品や生活物資を送るために使われたものです。もし、再利用しなければ、再び島外に資源ごみとして運賃と燃料をかけて送り出されるか、島内で焼却されるかのどちらかになります。仮に、わたしたちが新品のダンボールを仕入れて発送しようとすれば、まずダンボールが船賃と燃料をかけて島に運び込まれ、それをまた島から船で送り出すことになります。このダンボール一つのやりとりにかかるエネルギーやコスト、環境負荷を離島から捉えると、物流社会全体の縮図を島の暮らしのなかでみることができます。

以上のような視点から、離島で新品ダンボールを使用することは、祝島ひじきの「自然とともに」というコンセプトに合わないと判断しました。また、資源ごみがリサイクルされるという社会システムが確立されたことによってさらに、使い捨てるということが習慣化しておりますが、わたしたちは、そもそも ”使い捨てる” ということについて、一度立ち止まって考えていきたいと思っています。

わたしたちは『ワンウェイパッケージ』を超えていくムーブメントの一貫として、島内の廃棄ダンボールの有効活用として、中古ダンボールを利用しています。ご理解いただけますと幸いです。

〜こだまや資料より〜

こだまやよりメッセージ

旧正月前後の真冬の大潮の深夜、凍えるように寒い磯へひじきを採りに行きます。
そのひじきを鉄の大釜で薪を燃やしじっくり炊き上げ、天日と浜風で干し上げ祝島ひじきは出来上がります。
美しい海がある限り毎年繰り返される自然と人間の営みです。

瀬戸内海は海岸線の70パーセントが人工的に護岸工事された海岸となってしまいましたが、上関町はほぼ全域に手付かずの自然海岸が残る瀬戸内海最後の原風景の一つです。

ここを埋め立てて原子力発電所が建設される計画が今尚、祝島の対岸3.5kmの田ノ浦海岸でくすぶっています。
田ノ浦も、ひじきやアオサなどの豊富な海藻類や魚の生息、産卵場所として私たちが生きていくのに欠かせない豊かな生態系を有する海です。
その海をエコロジーやクリーンな発電の名の下に埋め立て、原子力発電所が作られようとしています。

311以降、私たちは何を食べて生きていくかという根本的なことを再度考えさせられました。
本来私たちに必要なエネルギーは食べ物です。
核や石油、それによって作られる電気をエネルギーと言いますが、食の安心を脅かし何がエネルギーでしょうか。

祝島は瀬戸内海の西の端にあり、瀬戸内最後の開発予定地として現代文明のあやまちの象徴である原子力発電所の建設計画に揺れながらも、人間の原初の活動の一つである採集を続けてきました。
この営みを以って、発展、開発という限りなく繰り返されてきた人間の自然に対する破壊行為に立ち向かう意志を持ってこのひじきを祝島から贈ります。

上関の美しい海が、自然をコンクリートで作り変えコントロールしようとするあやまちの時代から、手付かずの自然からしか得られない生命の営みを大切にする時代への、シフトの為のターニングポイントとなり、瀬戸内海全域が再び自然の息吹を吹き返す足がかりとなることを願いこのひじきをたくさんの方とシェアーしたいです。

コタンのブログ記事より

お待たせしました。祝島ひじき 入荷しました!
今年のひじきの入荷シーズンが始まりました。
今年からの新しい祝島生産者、こだままことさんのひじきです。

おそらく瀬戸内海で最もきれいな海である祝島周辺。
一度訪ねた時は、瀬戸内海とは思えない海の透明感。感動しました。
そんな海の精で育ったひじき。間違いないです。

祝島ひじきを水にさらして塩抜きし、同じく水にさらしたスライスたまねぎとあわせて生サラダ、かけたのはコタンの「菜種サラダ油」とコタンの「しろたまり」(←超強力新調味料、後日紹介!本日量り売り販売開始!)と黒コショウ少々。完璧・・。もう毎日毎食食べれます。

2012.3.5 ひで

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